武田邸新築工事

2007年8月 2日 (木曜日)

完了検査

7月31日

今日は、武田邸の完了検査の日

不手際があってはいけないと 現場に朝早くから出向き、細部にわたってチェックをする。

施工者の宮地も今日ばかりは、約束どおりの時間に現れた。

さすがに、この日ばかりは、遅れるわけにはいかない。

二人で本日の段取りをシュミレーションしていると、ソフト帽をかぶり、チェックのシャツに綿パン、そしてスニーカーをはいたご老人( ちょっと失礼か? )がこちらの方を見ながら、にこやかに歩いてくるのが見えた。

その、軽いいでたちの方と目が合った。

「おはようございます。」

「早く着いたものですから。早速ですが、検査を始めましょうか。」

なんと、その方は本日の検査官であった。

互いに自己紹介を済ませると

「副本と、確認済み証を出してください。」

言われるままに、あらかじめ 用意しておいた書類を 手渡した。

彼は、持参してきたチェック用のシートと、それらの書類を照らし合わせながら 必要事項を書いている。

チェックが一通り済むと、「では、上の方から見させていただきますかね。」と言ったかと思うと、ズンズン階段を上り始めた。

こっちは、どんな指摘を受けるのか ドキドキしながら彼の後ろをついていく。

屋上に上がると 外の景色を眺めながら、

「気持ちのいい屋上ですね。」

と、言いながらも、建物を舐め回すかのように、細部まで目で追っている。

「いいでしょ。 では 下を見させてください。」

階下の部屋を一室ずつ案内する。

「この建物は24時間換気ですね。 給気口は何処ですか?」

給気口の位置を指し示すと 納得した様子。

「ドアはアンダーカットされていますか?」

「はい。」と ドアの下部と床の間に隙間がある事を確認してもらう。

「24時間換気用の換気扇のスイッチに、24時間と書いたシールは貼って・・・・・」

言い終わらないうちに、スイッチに貼られたシールをみて、

「いいですね。」

今回の建物は特に「シックハウス」についての検査が主だったようで、

拍子抜けするほどの検査だった。

まあ、これも、確認申請どおりに建物を作ったのだから 当たり前と言えば、しごく当たり前。

後は、足りなかった書類を提出して、晴れてこの工事の「完了」となる。

早速、施主の忠雄に電話を入れて 無事に検査が終了した事を告げた。

長かった工事もこれで本当に「終了」した。

これまでにいろんな困難が波となって覆いかぶさってきた。

しかし、その都度 呑み込まれそうになりながらも、一つ一つ乗り越えてきた。

そして

最後の大波 「第九の怒涛」をやっと乗り越えることが出来たのだった。

磯者

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2007年7月20日 (金曜日)

見学会

14・15・16日と武田邸で見学会を開きました。

15日は、台風が直撃かと思われましたが、

見事に進路を変更し、

あまり影響はありませんでした。

これも、ひとえに、私の日頃の行いの良さの賜物だとあらためて感じ入りました。

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冗談はさておき、

あいにくの天候の悪さにもかかわらず、御来場していただいた皆様、

本当にありがとうございました。

心より、御礼いたします。

私の家族も、やっと、私が本当に建築士だったんだと信用してくれたようでした。

日頃、何をやっているのか皆目見当のつかない、正体不明なおやじだと

思われている私ですが、

今回の武田邸の完成にあたり

私自身、建築士だったんだと 再確認いたしました。

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今回の武田家の作品 (※ 決して私の作品ではありません。あくまで、施主の作品を作るお手伝いをしただけです。) となった、建物が 

私が思った以上に、採光や、通気、そして、断熱性能の高さを確認でき、私の考えが間違っていなかったということが、私にとっての最大の収穫でした。

これから、このうちに施主が移り住み、住み心地が実際にどうなのか、ずーと検証していくつもりです。

包み隠さず、皆様に報告していこうと考えています。

私のレポートが、家作りの参考になれば幸いです。

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今回、時間が取れなくて、見学会に参加できなかった方、

そして、武田邸に興味を示していただいた方に、

見学会で配布した資料を見ていただきたく、添付いたします。

感想などお聞かせいただければ幸いです。

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磯者

「syryou.zip」をダウンロード

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2007年6月12日 (火曜日)

真夜中のピクニック

6月11日 月曜日

今日も、事務所で5時半まで仕事をして 武田邸へ。

現場に着くと 看護士の仕事を終えた 施主の忠雄がすでに到着していた。

「さあ、早速始めるか。」

作業着に着替えて 昨日の塗装の続き。

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忠雄は寝室担当。

私はちょっと難しい 階段部分を担当。

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夢中になってペンキを塗っていると 奥さんが夕食を持ってやって来た。

建物の中は埃が舞っているので、屋上で食べることに。

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お弁当を広げて まるでピクニック。

真夜中のピクニックとあいなった。

「飲み物は はいこれ。」と 脂肪の吸収を抑える「黒烏龍茶」を手渡された。

メタボリックな二人の体を気遣ってくれている。

奥さん いつも差し入れありがとうございます。

時計を見ると 11時

ご飯をご馳走されたからには、もう一がんばり しなくては

奥さんも、ペンキを塗りたいと 作業を始めた。

忠雄夫妻は、仲良く共同作業

私はもくもくと 一人階段の作業を続けた

夫婦の会話はお互いに看護士ということで、医療の専門用語が飛び交っている

真夜中の作業は 夫婦の親密さを深めるのに一役買っているようだ。

時計は23時を回っている 

本日の作業はここまで。 また明日。

磯者

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すっきりポール

6月10日

今日は日曜日だが 現場は動いている

午前中激しい雨が降っていたが 午後には小雨に

武田邸では電気屋さんが「すっきりポール」を立てるために地面を掘っていた

これがその「すっきりポール」

Dsc01532













ネーミンク゜通りに 確かにポール自身はすっきりしているが 途中に在る 箱がいただけない

大きすぎる

でも仕方無いか

ここに、電気の幹線、メーター、電話、ケーブルテレビなどの線が 引き込まれる

おしゃれな今時の新しい街区では、電柱は姿を消し、地中から電気を引き込むのて゜

目障りな電線が空中にない

しかし、ここ武田邸は電線だらけだ

これらの線を直接建物に引き込むととても見苦しい

そこで、一旦 電柱からこのポールに引き込んで、建物にはポールの地中部分から、
建物に引き込む。

すると、あーら不思議 目障りな電線が見えなくなり すっきり と 片付くというわけ。

しかし、電線はすっきりしても この箱じゃ ぜんぜんすっきりしなくなくねぇ?

本日も、現場にて 塗装工事。

やがて、日付が変わろうとしている。

磯者







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2007年6月10日 (日曜日)

姿を見せた武田邸

ずいぶん長いこと 武田邸新築工事の記事が更新されていない

久々に 書く事に。

今日、武田邸の足場が取り外された。

今まで、ブルーのシートで覆い隠されていた 武田邸が 姿を見せた。


堂々としている

床面積は地下を入れても 35坪しかない

しかし、ちょっと離れてみてみると

とても 35坪しかない建物とは思えないくらいに 大きく感じる。

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がんばらなくっちゃ







今日は、施主と一緒に 塗装工事。

自分たちで出来ることは自分たちでする

これが 予算削減の方法のひとつ。



磯者

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2007年5月 8日 (火曜日)

えーっ! 一階スラブ打設工事

一月もブログを更新していないことに気がついた。

新宿で「カラー銀座」という名のエステサロンを設計して

4月から施工管理、つまり現場監督として常駐している。

朝6時過ぎには家を出て、現場監督として働き、夜9時ごろ 事務所に帰る。

事務所に戻ってみると 武田邸の工事について質問の山がファックスで送られてきている。

このファックスの質問事項を解決して、朝までに返信しておかないと。武田邸の工事がストップしてしまう。

そんなわけで、自宅に戻るのはいつも夜中の1時から2時。

睡眠時間4時間という過酷な生活を送っていたせいで、ブログの更新がおぼつかないでいた。

新宿の現場が予定通りに順調に進み、予備日として設けてあった今日は久々に休み。

事務所で溜まっていた仕事を片付け、こうして、ブログを更新している。

3月26日

1階床のスラブのコンクリートを打設したという事で、確認してみると。

「えーっ !」

図面と全然違うではないか。

建物の周囲をスケールを持って確認してみた。

南面以外は全て間違っている。

コンクリートの型枠設置には別の仕事でどうしても立ち会うことが出来ずにいた。

仕方が無いので、せめて図面だけの打ち合わせになってしまうが、

徹夜に近い状態で図面を描いて、お互いあまり若くも無いので、老眼が進行した眼でも わかるようにと、わざわざ、ご丁寧にもA-1サイズに拡大して現場に持っていった。

それが、どこをどう間違えばああいう風になってしまうのか 皆目見当がつかない。

図面よりも小さく打設していたなら、もう一度型枠を建ててコンクリートを打てばいいが、

最悪にも、広く打たれている。

早速、宮地に電話を入れて、現場の状況を説明した。

「このままでは、外壁の水切りが納まらない。 はつってくれ。」

大概のことは、なんとか解決策を見出して被害が大きくならないように考えるのだが、

今回ばかりはいかんともしがたい。

このコンクリートを打設した赤繁社長に連絡を取ったようだが、郷里で不幸があったらしく、すぐすぐには帰れないとのこと。

「とにかく、このままでは次の工程に支障をきたすので、早急に図面どおりに直してくれ。」と宮地に連絡した。

ただでさえ予算ぎりぎりで工事を請け負ってくれている宮地の会社には痛い出費になってしまった。

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磯者

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2007年3月12日 (月曜日)

建て方工事

3月6日・7日

昨日は、台風のような風が吹き荒れていたので心配していたが

一夜あけ、風も止み 朝から快晴だ。

今日は鉄骨の建て方工事

鉄工所で加工した柱や梁を現場で組み立てる

Dsc00693

次々に、クレーン車に吊り下げられた柱がアンカーボルトに留められていく

クレーン車は16トン

写真中央付近に 柱にしがみついている人影がわかるでしょうか。

鉄骨の建て方を専門に行う「鉄骨鳶」だ

彼たちは、腰につけた安全帯を柱に引っ掛けるだけで、ことも無げに鉄骨を建てて行く

Dsc00713

一番上の梁の幅はわずか9㎝しかない

その上を平気で彼たちは歩いていく。

絶対に就きたくない職業だ

若い鳶に聞いてみた

「こんな高いところに 平気で上れますね。」

鳶いわく

「仕事だからね」

「5階建てが一番怖いね、それ以上になるとあきらめる」

あきらめるって一体?

「6階以上の階から落ちたら助からないから 落ちたらそれで終わり」

なんともいさぎいいというか それ以上会話にならなかった。

Dsc00719 ベースプレートが地中から出ているボルトにしっかりと留められている

柱と梁が大方組みあがったところで、3時 休憩タイム

一服しようと鳶たちが地上におりてきたところ、タイミングよく施主がお茶を持って現れた。

飲み物と、だいじょうぶだあ饅頭、だっふんだ饅頭と面白いネーミングのお菓子を差し入れてくれた。

この名前のおかげで、一同和む。

ここは志村ケンが有名にしてくれた『東村山』 

彼は命がけで仕事をする人たちに、ひと時の安らぎを与えてくれた。

さて、休憩も終わり、作業を見守っていると、日が翳り始めた。

一気に風が冷たくなる

午前中は調子良かったのだが、花粉症の症状が徐々に激しくなり始めた。

「ふぁっくしょん ふぁっくしょん」

くしゃみの連発 鼻水も容赦なくたれ始めた

用意していたポケットティッシュもあっという間になくなる

見かねた施主の奥さんが点鼻薬と飲み薬を買ってきてくれた。

ありがとうございます なんて優しくて気の利く奥さんだ

気の利くといえば、現場のお隣さんの奥さんが、職人さんたちが、遅くまでコンクリートを打設していると、寒いでしょうからと暖かいお茶を差し入れてくれたそうな

この話を監督の赤繁さんから聞いた

現場の職人さんたちとご近所の方たちがトラブルもなくうまくいっている証拠だ。

この事を施主に話して、機会があれば、施主からもお礼をいっといてと、お願いした。

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磯者

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2007年3月 1日 (木曜日)

第三者検査

3月1日

今日は、鉄骨の第三者検査が行われるということで、相模原にある鉄工所に向かった。

鉄工所は工業団地の一角にあり、近所はいろんな工場が隣接している。

予定より早くついたので、恒例のその辺をぶらぶらしてみた。

ナビを見ると、近くに相模川が流れているでは無いか。

天気もいいので、そこに行って見ることにした。

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近所のご老人たちが、ゲートボールに興じていた。

Dsc00677 桜も咲いていた。

近くには 「相模原ふれあい科学館」もある。

Dsc00680 入場料が書かれていないので、多分無料ではいれるんだろうなあ。

あまりにも天気が良くて気持ちいいので、このままここに居たかったんだけれど、本日の目的は、鉄骨の検査。

そろそろ、戻らなきゃ。

時刻は、2時30分。

鉄工所に付くと、すでに検査会社の方が到着していた。

「これは、本当に、個人住宅ですか?」

鉄骨のサイズが大きい事に、感心していた。

「通常、2階建て程度の個人住宅だと 柱なんてせいぜい 200角ですよ。」

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「この建物だと、どんな地震が来ても絶対に倒れませんね。」

更に、柱のベースプレートと柱頭のプレートが厚さ50ミリもあることに驚いていた。

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「溶接の姿もきれいだし、多分、問題はなさそうですね。」

「外観が美しくない溶接は検査すると、大体不合格ですよ。」

「柱の角の丸くなっている部分を検査すると、技術力がおよそ判断できますね。」

検査官は、そういいながら、超音波の検査機で、検査し始めた。

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モニターにエコーが写っている

モニターに写るエコーを指し示しながら

「全然、問題ありませんね。」

ちゃんと溶接されていない部分があると、エコーが大きく現れるんです。 その場合は、もう一度切断して、やり直しですね。」

鉄工所の自主検査では溶接箇所100パーセント検査をした後、第三者の検査会社が、30パーセントの抜き取り検査をする。

この検査を受けて合格なら、安心だ。

施工は正しく行われていますよとお墨付きをいただける。

私がいる間に行われた検査は全て合格。

後残りは、時間がかかるので、後日報告書を送ってくれるとの事であった。

しかし、物を作るという仕事は面白い。

図面を描きながらものすごく悩んだ階段を、ちゃんと理解してくれて、加工してあった。

Dsc00689 工場長 ありがとうございます。

やはり、加工図を描くとき相当悩んだらしい。

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さあ、あとは 建て方だ。晴れるといいが。

磯者

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配筋検査

2月27日

今日は地中の梁を作る為の鉄筋が組みあがるというので、鉄筋の配筋検査に現場に来た。

すでに、道路側の壁を残して、梁の鉄筋は殆ど組みあがっていた。

図面とにらめっこしながら確認していく。

ふむふむ 、上端筋が D-16 4本 おー、ちゃんと図面通りに組みあがっているジャン。

勿論、当たり前の話なのだが、たまに、間違っていることがあるので、設計者は確認しないとまずいのである。

中には、施工者任せで、「写真だけ撮っといて」という設計事務所の先生もいるのだが、ここはコンクリートを打ち込んでしまえば見えなくなるところだし、ましてや、地面の中に隠れてしまうので、人任せにするわけにはいかない。

見えない部分ほど大事なのである。

スターラップは D-10 で 200ピッチ 「うんうん よしよし」 独り言を言いながら確認していく。 

スターラップとは 梁の一番外側にある鉄筋で、人間にたとえるとアバラのような鉄筋を指す。

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フープはD-13と、ピッチ125 「よしよし、ここも OK」 傍からみると ずいぶん変なおっさんに見えているんだろうなあ。

フープとは 柱に巻く一番外側の鉄筋のこと。
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建築では、取り付く位置によって呼び名をかえる。

ここで、建築士の資格を取ろうと思っている人は、フープを覚える場合、「フラフープ」を思い浮かべて欲しい。

昭和40年代に大流行した例のあれである。

プラスチックで出来たわっかを腰でまわす遊び。

体を柱だとすると、回っているわっかがフープである。

まあ、そんなどうでもいいことは、さて置き。

検査の結果、合格。

全て図面どおりに配筋されていた。

スリーブもちゃんと補強筋が施されている。

Dsc00652 スリーブとは設備配管が通る穴のこと 通常ボイド管と呼ばれる紙のパイプでつくる。










あとは、記録として、工事写真を撮るように指示して帰った。

磯者

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2007年2月20日 (火曜日)

地下室工事

2月20日

今日は、この建物の特徴でもある、地下室設置工事。

皆さんは地下室と聞くとどんな構造を思い浮かべますか?

殆どの方は、分厚いコンクリートで囲まれた地下室をイメージすると思います。

この武田邸の地下室は、ものすごく変わっていて、鉄骨なのです。

私が建築の世界に入った頃から、是非採用してみたいと考えていました。

私は、あまりコンクリートの地下室を信用していません。

と、言うのは、都心に建つ超高層ビルの地下室に入ったことのある人はわかると思うのですが、大げさに表現すると、建物の地下には滝が流れています。

それぐらいに、水が建物の中に進入しているのです。

このように書くと、全く水の浸入しないコンクリートの地下室もあると反論されるかも知れませんが、私はそのような建物に出会った事がありません。

地下室を作る場合、水密性の高い高強度のコンクリートを用いてなるべく打ち継ぎを設うけないように作ります。それでもやがて、水は容赦なく進入してきます。

一度入ってきた水を建物の中から防水するのは不可能に近いことなのです。

コンクリートの地下室を計画する場合、水が進入するのはある程度仕方がないとの前提に立って計画します。

たとえば、壁を二重に作り、壁と壁の間に排水路を設け、溜まった水を強制的にポンプアップして、外に汲み出します。

この頃の大規模な建物の地下は二重壁にすることさえしません。

それは、もれている箇所を把握するためにわざと水が見えるようにし、メンテナンスをしやすくするためです。

今回用いた地下室の工法は、H型鋼に厚さ5ミリの鉄板を完全溶接したパネルどうしをボルトで締め付けて組み立てる方法です。

鉄板と鉄骨の地下室こそ水が浸入しやすいと思われるかも知れませんが、海に浮かぶ船を思い起こしてみてください。

どうですか?

船は分厚い鉄板を溶接して出来ていますが、水は浸入してきませんよね。

これと同じ事を地下室にも利用しているのです。

しかしながら、悲しいことに船のように一体で作ると、大きすぎて運搬することが出来ません。

そこで、トラックで運べる大きさのパネルで作り、それを現場で組み立てると言う方法がとられます。

接合部分は、プチルゴムでパッキンし、それを規定のトルクで締め付けます。

そうすると完全に防水されます。

その地下室の今日は設置工事。

朝7時 現場に着くと、すでに地下室メーカーの「スリーユー」さんは現場に到着していた。

材料も8.5トントラックに載って現場で待機中。

ナンバーを見ると静岡ナンバー。

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運転手さんに何時に静岡を出たのか聞くと、夜中の12時に出て、朝6時に現場到着したと話してくれた。

宮地も7時にきて一緒に地下の位置出しをする約束になっていたが、まだ到着していない。

早速、敷地を囲っているシートを外して、工事の準備に取り掛かる。

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現場を見ると、スタイルフォーム(写真に見える青い板)が、まだ完全に設置されていなかったので、これの加工をすることにした。

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宮地から、携帯に連絡が入った。

「今、高速に乗っている、到着時間は未定。」とのこと、何でも昨夜、お客さんと飲んで、寝過ごしたとのことだった。 この借りは高くつくぞー。

現場にクラウンが停まった。

車からで出て来たのは「スリーユー」の社長さんだ。

作業服を着ている。

こういう姿を見るとうれしくなる。

打ち合わせでは社長はいつもスーツ姿だったので、ちょっと驚いた。

普通、社長は作業はしないものだが、やる気マンマンの戦闘モードに入っているではないか。 頼もしい。

私も、現場に入ると、よく職人さんから「電気屋さん?」とか、「土工さん?」とか建築士に見られたことは一度も無い。自分から、職業を明かすことはまずしない。 そのほうが職人さんたちの言いたい放題を聞けるので、面白い。

いろんな建築現場を渡り歩いたが、一番ひどいのは 「インテリアコーディネーター」と呼ばれる職業のおねえさんたちの姿だった。

現場にタイトなスーツで現れ、まあスーツまでは許すとしよう。

現場で汚れて損をするのは彼女たちだし。

しかし、許せないのは、彼女たちの履物だ。

「こいつ なに考えてんじゃーー !!」と叫びたくなるような ピンヒールでお出ましになることがある。

確かに、ロープやムチになりそうなもの、刺したらちくちくと痛いだろうと思われる物には現場では事欠かないが、ピンヒールはねぇだろう。

第一危ない。そして、仕上がったものを傷つける恐れがある。

ただでさえ、現場は女っ気が少ないところだ。そこへきて、短いスカートで来られた日にゃ、見惚れた職人さんたちが足場から落ちることだってあり得る。

そういう「インテリアコーディネーター」は現場では、嘲笑の意味を込めて、「インテリアコーデネーチャン」と呼ばれている。

そのネーチャンに比べて今日の社長はかっこいい。やっぱり現場の人間、こうでなくっちゃ。

宮地がまだこないので、社長と二人で、墨を出す。

対角線を測ったら1ミリの違いだった。  GOOD !!

さあ、いよいよ本番。

トラックから床の部分のパネルを釣り上げ墨を基準に、敷き詰めていく。Dsc00535_1 Dsc00536







次は壁になるパネル。

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そして、いよいよ、天井のパネル

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後は、換気のパイプを通す天井に穴を空ける。

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穴を開けた部分に同じ径のパイプを溶接する












そして ボルトを締め付けて組み立て完了。

後日 地下室とスタイロフォームの間にコンクリートを流し込みとりあえず地下室本体は完成する。

この地下室は本当に、工期が短い。 しかも、コンクリートの地下室だと、通常、坪単価100~180万円位するのだが、内装も含めて、約80万円ぐらいとリーズナブルなのだ。

私が地下室を勧めるのは、地下室は建築基準法ですごく優遇されていて、たとえば、解りやすくする為に、敷地に1階と2階の合計で100坪の家が建てられるとして、3階建てにすると、各階数とも約33.3坪になり、合計で100坪を超えることは出来ないのだが、これが地下室だと、1階50坪、2階50坪、地下50坪の 合計150坪も建てる事が出来る。

ねっ、お徳でしょ。

仮に、防音室を地上階に作ると6畳で約200万~300万かかるが、地下にすることで防音の問題はなくなる、どんなにSMプレーで大声を出そうが、夜中にピアノを弾こうがお構い無しの環境が得られるのだ。

こんないいこと尽くめの地下室を作らない手は無い。

これからも、私の設計は外断熱と、地下室を提案していきます。

今回の武田邸の地下室の詳細は下記のホームページを参考にしてください。

          http://www.3-u.jp/

磯者






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